リフォームが新築より難易度が高い理由

リフォームの落とし穴。新築よりリフォームの方が難しい?

「リフォームって修理するだけだから新築より簡単でしょ?!」と思われている方は結構いらっしゃると思います。

ところが実際には新築よりも難易度が高く、高度な技術を要求されるのがリフォーム工事なんです。

今回のブログでは、リフォーム工事が新築よりも難易度が高いと言われる理由について説明させていただきます。

設計図のないリフォーム工事

新築で家を作る場合にはしっかりとした設計図が存在します。

リフォーム工事

間取りの幅、高さ、使用する素材、様々な角度から描かれた完璧な設計図。ざっくり言えばこの設計図通りに指定された材料を指定された長さで組み立ててさえいけば家は建ちます。もちろんしっかりとした技術を持った職人が組み立てるので簡単な仕事というわけではありませんが、、、。

一方、リフォーム工事の場合、新築のような完璧な設計図を作ることはほぼ不可能です。
なぜなら「フタを開けてみないとわからない」というのがリフォーム工事だからです。

経験と勘が要求されるリフォーム工事

リフォーム工事では新築にはない「解体」という工程が発生します。

リフォームで材木を合わせる

どこまで家を壊して大丈夫なものかを正しく判断したうえで新しく作る部分を設計するのですが、難しいのは家を壊さずにそれを判断しなければならないことです。

見積もり段階ですから当然、家の壁や屋根を剥がして中を確認することはできません。家を作った時の設計図があれば良いのですが、何十年も前の設計図を持っている施主様はほとんどいません。したがって家全体の作りを見ながら「多分、中はこのような構造になっているだろう」と長年の経験から推測して設計と見積もりを立てます。

何度も新築工事を経験している大工であれば「自分ならここに柱を立てるだろう」と構造をある程度予測できるのですが、これには長い経験が必要になります。
実際に工事が始まって壁を壊してみたら「構造上切れない大きな柱が隠れていた」なんてことが頻繁におこるのがリフォーム工事です。そんな事態になれば間取りの変更や追加での予算発生などを余儀なくされてしまいます。

技術が要求されるリフォーム工事

新築よりもリフォーム工事が難しいとされるのが「木組み」などの高度な技術が要求される場面が多いからです。

木組みの技術

最近の新築ではプレカットと呼ばれ、コンピューターで正確に切った木を現場でつなぎ合わせる施工方法が一般的です。コスト削減などの効果はありますが、機械では細かな接合部分の細工処理ができないため、多くの金具を使って柱同士を接合しなければなりません。

リフォームでは、古い柱と新しい柱を如何に耐震性を上げながら繋ぎ合わせるかなど新築にはない技術が要求されます。特に「木組み」と呼ばれ、柱に細かな加工を加えガッチリと柱同士を繋ぐ技術は手作業でなければ行えない職人技です。

リフォームには設計図に頼らない現場での臨機応変な対応が必要であり、それが新築よりも難易度が高いと言われる所以です。

リフォーム業者は慎重に選ぶ

新築よりも難易度の高いリフォーム工事では業者の選定がなにより大事になります。

最近では営業職と施工部門が別れているハウスメーカーも多く、施主様の対応は営業が行い、施工者は現場を淡々とこなすといった場面も多くみられます。

現地調査を行うスタッフ、施工する職人の経験や技術力などリフォームほどしっかりと施工業者を選定しましょう。リフォーム成功のカギは施工業者選びにかかっているのです。